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【#イラク戦争から20年】特集にあたり
2003年3月、アメリカは「イラクが大量破壊兵器を隠している」として、国連安全保障理事会の決定もないままに攻撃に踏み切り開戦。結局、大量破壊兵器は発見されずに、日本はこの戦争に「人道復興支援」の名の下に自衛隊を派遣しました。日本社会も当事者です。
「聡子の部屋」では、イラク戦争がもたらした社会への影響は大きいと考え、20年の節目として、今一度考えようと、特集を組みます。第二弾は、ジェンダー研究の視点から中東を考えます。
聡子の部屋 第41回 「中東で政治化される女性身体」
ゲスト:鳥山純子さん(立命館大学国際関係学部)
中東が西欧の仮想敵とされる中、女性の身体には対立を正当化する政治が投影されてきました。対象となった女性身体は、女性の日常感覚とは異なる文脈で意味付けされ、分断の象徴とされてきました。ベール着用をめぐる政治議論はその一例です。今、ポジショントークに囚われずに中東の女性身体を語るにはどのようなアプローチが可能でしょうか。分断ではなく共通項としての女性身体を回復する方法を考えます。
鳥山純子
立命館大学国際関係学部准教授、ジェンダー論、文化人類学が専門。日常生活から人々に向き合う、をテーマにエジプトを主なフィールドとして、女性たちの生き方を観察している。
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