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ゲスト:吉田千亜(フリーライター)
「3.11から10年:私たちの社会は何を学び、何を失ったのだろうか?」
東日本大震災から10年となる2021年。2月、3月、4月の「聡子の部屋」では、「3.11から10年――私たちの社会は何を学び、何を失ったのだろうか?」と題して、震災後の日本社会の問題について考えていきます。
第一弾となる今回は、フリーライターの吉田千亜さんをゲストにお迎えします。
吉田千亜さんは、出版社勤務を経て、フリーライターと子育てをしていました。そんな時に、東日本大震災がおこり、放射線汚染から健康被害を守る運動を開始しました。
しかし、そこに打ち合った壁は「女」であることで、「ヒステリー」とされたり、「女」であることで「科学的ではない」とされ、専門家集団から蔑まされる日々でした。生活者としてただ生活を考えて、社会構造を問おうとする行動に立ちはだかるものは「男性社会」の壁でした。
その闘いの日々を目の当たりしていくうちに、原発避難者に出会い、この人々が社会で伝わっていないことに、憤りを感じ、どうにかして伝えたいと思い、取材活動を開始。避難者の抱える家父長制・権威主義・伝統に縛られた生活にどこか、自分の若い頃を重ねて共感しながら取材を進めました。
すると、今度は「ジャーナリズムではない」と蔑む「マスコミ」を筆頭に陣営を組む「男性社会」でした。それでも負けずに、避難者や差別されている人々の置かれている現状を伝え続けています。
森発言が話題になっていますが、この社会構造を変革させるには、さまざまな場所で闘っている人々の「声」を聞き、私たちが行動を起こさなくてはいけないと、思います。
吉田さんの取り組みを是非とも!お聞きください。
日 時:2021年2月17日(水)18:30開場/19:00開演
参加費:1,500円
吉田千亜(フリーライター)
出版社勤務を経て、フリーライター。 原発事故後、原発事故被害者・避難者の取材を続けている。 著書に『ルポ母子避難』(岩波新書、2016年)、『その後の福島(人文書院、2018年)』『孤塁 双葉郡消防士たちの3・11(岩波書店、2020年)』、共著に『原発避難白書』(人文書院、2015年)がある。
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