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聡子の部屋 第62回
「出入国管理の社会史ー戦後日本の「境界」管理」刊行記念トーク
ゲスト李英美さん
「入管」と聞いて、何を思い浮かべますか?劣悪な収容環境、強制送還、仮放免や在留特別許可の恣意的な運用。これらはすべて「入管」の歴史の一部です。
例えば、「外国人」に関する記録は、単なる移動や居住の実態、身元の把握にとどまりません。指紋の採取や、数年ごとに更新される「正確な」記録の作成も含まれてきました。これらの業務を支えていたのは、地域の自治体市町村でした。こうした記録の積み重ねが「入管」を形作り、他者との「境界」を生み出してきました。
戦後日本の出入国管理の歴史を、今一度振り返ってみませんか?
李 英美(り・よんみ)
京都大学人文科学研究所 人文情報学創新センター
1988年、神奈川県生まれ。朝鮮大学校外国語学部英語学科卒業。2020年、一橋大学大学院社会学研究科博士課程修了。博士(社会学)。専攻は歴史学。一橋大学大学院社会学研究科特任講師(ジュニアフェロー)、上智大学基盤教育センター特任助教を経て、現在京都大学人文科学研究所 人文情報学創新センター 助教。主要論文として、「朝鮮戦争前後の「密航」防止活動における住民の活用」(『年報日本現代史』25号、2020年12月)、「〈境界〉をつくる――1950年代初頭の外国人登録実施事務」(『同時代史研究』10号、2017年12月)ほか。
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