【後から視聴可能】第105回(4/1)「哀しみを記憶し、つながり直す」 ゲスト:佐喜真 彩(さきま・あや)さん
- satokonagayamaroom
- 7月20日
- 読了時間: 2分
アーカイブ購入はこちら
<概要>
「戦争」を生き抜くことを強いられた人にとってそれは、助かったという安堵よりも、他者を置き去りにして自分だけが生き残ったという深い罪責感とともに記憶されてきました。沖縄は近代以降、植民地主義、戦争、占領、そしてその後に至るまで、つねに戦争の前線として生きる時間の中に置かれてきました。その経験は、軍事植民地主義による暴力の被害であると同時に、アジアに対する加害の位置へと組み込まれていく過程でもありました。
本書は、そうした沖縄で、形を変えながら継続する「戦争」とともに生き延びてきた人びとが抱える〈哀しみ〉を手がかりに、沖縄のフェミニズム文学を読み解きます。その哀しみを辿っていくと、家族や親族といった血縁を軸に構成されてきた沖縄の共同体の内側に位置づけられてきた人びとだけでなく、その内部で他者として周縁化され、喪失としてすら数えられてこなかった生の記憶が、立ち現れてきます。沖縄フェミニズムは、出自やアイデンティティに回収されない開かれたつながりを生み出しながら、そうした不可視の喪失を引き受け、軍事化に抗する想像力を育んできました。沖縄におけるその実践と思想は、特殊化されたものではなく、軍事化にさらされるさまざまな地域や人びとにとって、そこに抗うためのエンパワメントとなるでしょう。
<ゲスト>

専門は沖縄文学・沖縄フェミニズム研究。一橋大学大学院言語社会研究科満期退学。博士(学術)。現在、立教大学および法政大学にて非常勤講師。主な著作として、『生き延びたものたちの哀しみを抱いて――軍事化に抗う沖縄のフェミニズム文学』(勁草書房、2025年)、「とどまりながら変わりゆく「泥の皮膚」――山城知佳子とまだ見ぬ「故郷」」『漂着』(石橋財団アーティゾン美術館、2025)など。




コメント